拘りは、新しいものを作り出す!|松山市の鍼灸院|半身不随、うつ病、がん、不妊症

中医鍼灸 越智東洋はり院

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拘りは、新しいものを作り出す!

掲載原稿一覧 2015年07月01日

掲載雑誌:愛媛鍼灸17号

愛媛県鍼灸師会法人設立20周年おめでとうございます。謹んで心よりお喜び申し上げます。。
20年と一言で言えば簡単ではありますが、これまで、大変なご苦労があったこととお察し致します。この場をおかりして、諸先輩方のこれまでのご苦労に敬意を賞したいと思います。
しかし、私達会員は、喜んでいる場合ではありません。ここで満足していてはいけないのです。愛媛県鍼灸師会の歴史はこれで終わったわけではなく、新たな歴史を作っていく大変大きな責務を負っているのです。今、鍼灸界は大変な変革の時期です。今こそ本会は、池田会長を中心としたしっかりしたスクラムを組んでいく必要があります。それが,結果的に会員一人一人のためになることと信じております。更なる皆様のご協力をお願い申し上げます。

話は変わりますが、最近「2000年だ」、「ミレミアムだ」などと世間は騒いでおりますが、私は残念でなりません。何もかも欧米の習慣に右に習えです。東洋医学の基本思想でもある天人合一思想から生れた日本独自の生活習慣がだんだん無くなっています。
例えば、正月も欧米に右に習えです。どうして欧米に合わせる必要があるのでしょうか。元来通り、旧正月は日本の正月としてお祝いし、商業的な部分だけを合わせればよいのです。グローバルという国際化のせいでしょうか。
風土から習慣は生れ、習慣から文化は育ちます。習慣が変わることは文化も変わってしまうのです。そして、変えると言うことは、結局捨てるということであり、いつか無くなってしまうのです。
物事の判断基準が便利とか損得だけで判断されるのでは、あまりにも寂しいではありませんか。このように考えるのは私だけでしょうか。

最近、鍼灸界についても問題があります。東洋医学「中医学」を誤解した人が多く、鍼灸師ですら、誤った説明をしています。
東洋医学は、天人相応思想に陰陽五行学説が取り入れられ、手段の一つとして鍼灸があります。統一体観「天人相応」・哲学観「陰陽五行」・恒動観「昇降出入」・系統観「弁証論治」これらの観念は東洋医学の観念であり、その一つの観念が欠けても真の東洋医学とは言えず、逆に一つだけの観念で東洋医学を理解したとは言えません。
また、鍼灸を用いるから、東洋医学というのではなく、鍼灸は単に手段であり、手段の根底には必ず思想や哲学があります。鍼灸をどのような目的でどのように使うかが大切なのです。そのためには、原則「目的」・法則・道具と区別して理解しなければなりません。
このような曖昧な理解の状況では、東洋医学思想にもとずいた本来の東洋医学や鍼灸は全く違った観点からできたものに変わってしまうでしょう。

今の世間は、何もかもが曖昧であり、物事を深く追求せず、拘りを持たないことがよいことであるような風潮があります。しかし、我々鍼灸師は、医療という重要な責務を負っています。そして、その中で鍼灸医療の専門性を発揮し、必要性を納得させなければなりません。
思想や哲学「目的」、その用い方「法則」、手段「道具」この三つを正しく区別し理解し、どのように応用するかそこまで深くこだわっていかなければ、鍼灸の専門性は発揮できず、進歩せず、理解されないのです。
これは、古いものに拘り、新しいものを受入れるなと言っているのではなく、我々鍼灸師は、物事にこだわり、追及していくことを忘れてはいけないのです。その中から生まれたものこそが、真の鍼灸発展の基礎となるのです。

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