研修会に参加しました(膝関節痛・変形性膝関節症|松山市の鍼灸院|半身不随、うつ病、がん、不妊症

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整形外科系

研修会に参加しました(膝関節痛・変形性膝関節症

整形外科系 2015年07月29日

7月26日に(公社)愛媛県鍼灸師会の研修会に参加しました。講師は松本弘巳先生、先生のお話を聞くのはこれで2回目、前回は頸肩部の症状に対する鍼灸治療についてのお話でしたが、今回は、「膝関節痛」・「変形性股関節症」・「腹診と鍼灸」と内容も豊富で参考になる点が多々ありました。
先ず最初に講師紹介、松本先生は私が生まれた年にはもう既に鍼灸師であったという開業暦50年の大ベテランの先生、神奈川から松山への遠路にもかかわらずお疲れの様子も見せず、大変お元気そうでした。
考えて見ると私も知らぬ間に来年には鍼灸師30年となります。過ぎて見れば速いものだー。

先生のお話は、これまでの色々な経験を交えたお話しでした。その中で膝関節痛と実技についての講義の中で特に印象深かったことを簡単ではありますがご紹介します。

●講義内容
・膝関節は人体中最大の関節で、大腿脛骨関節には平地歩行で体重の3倍、階段昇降で体重の4~5倍、ADL上の応力がかかる。
・膝蓋大腿関節に加わる圧迫応力は、平地歩行で体重の0.5倍前後、階段昇降時には体重の3.5倍、体重が60Kgでは深く曲げたときの圧迫応力は400~500Kgに達する
・スポーツ外傷の一位を占めるのが膝関節で、スポーツ障害の頻度から見ても腰に次いで2番目である。
・疾患としては前・後十字靭帯損傷、内側・外側側副靭帯損傷、半月損傷、ジャンパー・ランナー膝、O s g o o t病、腸脛靭帯炎、鵞足炎、膝窩筋腱炎、滑膜タナ障害、膝蓋軟骨軟化症、離断性骨軟骨炎、膝蓋骨脱臼・亜脱臼、有痛性分裂膝蓋骨など多彩である。

●実技内容
・刺入した針の根元に以前は温灸をしていたが、今は直接灸をすえている。このほうが効果が高いそうです。
・お灸は温灸よりも直接灸の方が効果が高い。
・一般に、浅い針よりも深い針の方がよく効くそうです。
・先生は比較的太い長めの針を利用しているように感じました。
・圧痛点を重視していることから探すための器具も自分で作られています。木製の長さ20cm、幅2~3糎ほどの円柱の両端を痛くないように丸く削ったものです。工夫されています。

色々なお話を聞いたのですが、いざ書いてみると以外と思い浮かばないものです。
簡単ではありますが、講義についてはこのぐらいとします。

私は、基本は中医鍼灸治療ですから、西洋医学も鍼灸に関わる今回のようなお話も全て中医学というフィルターを通して解釈していきます。
いいなと思われた内容についてもすぐに使うことはせず、常に中医学というフィルターを通して解釈し、総合的な中医学理論に合するように理解してから用います。
中医鍼灸では、「弁証論治」という一連のシステムの中で説明できないものを利用すると、治療の効果を下げる可能性があり、中医学における治療機序を正しく理解することができません。
そのようなことから、臨床での利用には検討が必要となるのです。
今回の研修についてもこれから臨床に利用するために検討しなければなりません。その上で、今回の先生の経験を当院の治療に応用できるのかを検討し、より効果的な治療を目指して、積極的に取り入れていきたいと思います。

最後になりましたが、松本先生ありがとうございました。先生とお会いできるまたの期会を楽しみにしています。

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