愛媛県鍼灸師会主催 第1回生涯研修会に参加しました。|松山市の鍼灸院|半身不随、うつ病、がん、不妊症

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研修会・学会参加報告

愛媛県鍼灸師会主催 第1回生涯研修会に参加しました。

研修会・学会参加報告 2017年07月08日

愛媛県鍼灸師会主催 第1回生涯研修会に参加しました。

今年度愛媛県鍼灸師会第1回生涯研修会が、平成29年7月2日(日)11時~14時に、ひめぎんホール 別館 第13会議室にて開催されました。講師には、トップアスリートの治療経験が豊富で、鍼灸の後進の育成にも携わっておられる、山口大輔先生(朝日医療大学校 副校長)をお迎えして、『運動器疾患への効果的なアプローチ』と題して講義していただきました。

今回の講座は、冒頭に「私見が結構入っていますので、ご了承くだ
さい」と、現代医学の立場から私たちが考えられる様々な方法とその治療機序について、今後の鍼灸治療の可能性を含んだ大変興味深い内容を実技供覧を交えて紹介していただきました。特に現代的な鍼灸治療であっても、様々な方面からのアプローチが考えられること、具体的には、自律神経、体性‐内臓反射、体性-運動反射、神経刺激、神経ブロック、痛覚制御、免疫、炎症、消炎、局所循環、内分泌、リンパ疎通、細胞活性、トリガーポイント、浅筋膜などから考えられる鍼灸理論について紹介していただきました。
鍼灸治療は中国で生まれ、飛鳥奈良時代ごろに日本に伝わったとされています。当時の鍼灸治療と現在の鍼灸治療とは鍼灸道具も治療理論も変わっています。このことは治療効果という面から考えるとどうなったのでしょうか。本当に昔よりも良い効果的な治療が行えているのでしょうか。そのようなことをふと考えました。

私は中医鍼灸ですので、その理論体系はおよそ二千年前に作られた理論を基礎としているといえます。昔とほとんど変わっていないということになります。それは進歩発展していないということではなく、経絡経穴学や陰陽五行理論というものは今も昔もほとんど同じで、長い経験から生まれた理論が今も受け継がれ、私もその理論を元にさらに臨床の中で進歩発展させているということになります。

今回の研修会では、鍼灸治療を現代医学の立場から考えようというものであり、その中には経絡や経穴などの理論は用いられず、現代医学の科学的という名のもとに作られた理論に基づくものであります。
鍼灸を評価するときには科学的なデータに基づかなければならないし、このような考え方も東洋医学の検証には必要なものなのです。そして、東洋医学を科学化するという試みはこれまでもさまざまなところで行われてきましたが、何をもって効いたのかまた、どの時点で評価をするのかなど色々な問題点があり、いまだに統一的な見解がなされていません。

今回の研修会では、そのような鍼灸理論の多様性と鍼灸治療の可能性を再認識する良い機会となりました。山口先生ありがとうございました。

 

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